フェレットの胸水

さすけの胸部

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フェレットの病気

急変【フェレットの胸水】死んでしまうかもしれなかったさすけの話(前編)

2023年11月16日

X(旧Twitter)で繋がって下さっている皆さまには数日の間、大変なご心配を頂きました今回のさすけの緊急入院。

この記事を書くにあたり自分のポストを見返してみたら、「入院しました」「覚悟だけはしておいてくださいと言われました」「そんな覚悟できません」って、心の乱れが出てますね…

『何があったのか』を一言も何も説明していないで、そのまま「退院しました!ありがとうございます!」って、もう本当…

(※そんな余裕が無かったんだと思います。説明をしたつもりでいたかと聞かれたらそうだと言いきれる自信はないけど、あえて言わなかったという事でも無く…本当に心にも頭にも「全く余裕が無かった」んだと思います。)

でも、詮索したり説明を急かすようなコメントは一つもなくて、皆さんが「頑張れ」「待ってる」「応援してる」等々、「おかえり」「待ってたよ」「頑張ったね」等々って温かい言葉だけで埋まっているリプライらn…ダメだ、こうして書いている今も皆さんの温かい気持ちに触れてPC画面が滲んでしまう…

今この場を借りて…

皆さま、本当にありがとうございました。

そんな皆さんに「フェレットの病気について」のお話が共有出来たら良いのですが、さすけはまだその段階にありません。

Twitter通り、『急変して「このまま逝ってしまう覚悟も」と言われた体がその危機を脱した』のまだここですので、今日は『その時のこと』をお話させて頂こうと思います。

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フェレットの胸水【急変】たった数時間で死んでしまうかもって嘘でしょ?!

これは本当にたまたまというか、我が家のもえちゃんが気圧差にとても弱く、発作を起こす要因の一つに気圧差が関係しているのではないかと思って毎日のチェック及び大きな発作を起こした時の気圧状況をスクショでメモ代わりに残していて、なので、その日のものが残っていました。(※画像が上手くアップロードできていないとご指摘があり、当日のデータを新たに貼り付けて投稿し直しました。ありがとうございました。)

2023年11月6日の気圧

この日は朝からずっともえちゃんの調子が悪くて「大きな発作に繋がりませんように」と祈りながら病院へ行く準備をして、待機、ちょっと落ち着いてきたかな、「あ、今度こそヤバイかも…大きな発作に繋が…」って一日を過ごしました。

その日の夜です。

さすけの息づかいに違和感を感じて「さすけの呼吸おかしくないですかね?」と友人に動画を送りました。

「水がたまってる子とか心臓が悪い子とかの呼吸に似てる気がして」とは言ったものの、ご飯も完食してるし最近急激に体重が増えたってこともないし、まさかなぁ、気圧のせいだろうなぁって「このままが続くようなら明日病院に行ってきまぁす」って、本当にそんなくらいのものでした。

お水がたまると食べるご飯の量が減ったり体重が増えたりする事がありますよ
さすけ
さすけ

翌朝も相変わらず呼吸に少しの違和感はあったけど、ご飯もいつも通り完食、トイレも普通。

一瞬「え、随分と苦しそうに見える…急にどうした…」って状態が数分ほどあり、「病院が開く時間までもう少しだから大丈夫だよ、安心して良いからね、病院へ行こうね」と先生に見せるための動画を撮りながらそう声をかけたものの、それがすぐに治まったことで「別に急いで病院へ行くことでもないか」って根拠のない安心感を持ってしまいました。

完全に、気候の影響による一過性のものだと思い込んでいたので「雨の通勤ラッシュ時にわざわざ外へ出て余計な負担になったらいけない。」って逆にそう思ったんです。

それくらい、そんな余裕が持てちゃうほど、さすけの様子はちょっとした呼吸の違和感以外は全てが普段通りに見えていました。

例えばこれが食欲がないとか、ひどい下痢をしているとか、グッタリしているとか、とかとか、何かしら他にも症状があればすぐに「病院!」ってなったのですが、「もうすぐ雨もあがるらしいし、そうしたらゆっくり行けば良いね」って吞気にそれが最適解だくらいに思っていたから、雨があがって「よし、じゃあそろそろ行こうか。先生にちゃんと診てもらって安心してこよう。」って。

家を出る時には本当にそれくらいライトな気持ちで、まさかあんな事になるとは微塵も、疑いすら、していませんでした。

急だから「急変」それはあっという間の非常事態

きゅうへん
【急変】
1.
《名》
にわかに起こった変事。非常の事故。
2.
《名・ス自》
急に様子がかわること。
「容態が―する」

病院までタクシーで40分。

急変したフェレット

タクシーの中での様子

その間、さすけはこの寝袋にもぐって寝ていました。

「今日はどうしましたか?」

「さすけの呼吸がちょっと気になって」

「どんな感じでですか?」

言葉では上手く説明ができないから見てもらおうと、キャリーから出したさすけは明らかに呼吸があらく「ハァハァ」と体全体で息をしている状態でした。

「え、いつからですか?」ぎょっとした顔のナースさん。

「い、今です。家を出る時はこんなじゃなくて…」何をどう説明したのか覚えていませんが、車に酔ったのかなとか今から思えば随分と能天気なことを思っていた記憶があります。

普段のさすけは車酔いをする子じゃないけど、体調が悪い時ってそういう風になる事があるじゃないですか?だから「あぁ、悪いことしちゃったな」って今から思えばとんちんかん過ぎる事を思っていました。

急にバタバタとし始めた看護師さん達、他にも患者さん達がいるのに待合室へ通されることなくそのまま真っ先に診察台へ案内され、それでも私はまだ(そうか車酔いの処置を先にしてくれるんだな)って、今から思えば本当にどうかしてるんだけど、その時のさすけは苦しそう(息が上がっている状態)ではあるけど、目にもしっかり力があって、その後すぐにまさかあんな事になるなんて…

先生との「レントゲンを撮らせてもらって良いですか?」「はい、お願いします」という会話の後ろでテキパキあれこれとされている看護師さん達の会話から「酸素室」「急いで」だけがやけにはっきり耳に届きました。

想像していなかった事態に脳がバグった

「これがさすけちゃんの胸部です、ここにお水がたまっていて…」からの説明を私はあまり覚えていません。

教科書か何かで見たことがあるキレイな胸部のレントゲンとさすけのレントゲンの状態があまりにも違いすぎてピンときていなかったというか…

さすけはさっきまで普通だったし、元気だったし…

一体、何が起きているのか現実に頭の理解が追い付かないというか、これがさすけのものだと脳が受け入れるのを拒否していたのかどこか他人事みたいにこのレントゲン写真を見ていました。

胸水がたまったフェレットのレントゲン

「ハァハァしている状態なので取り急ぎ酸素室でいったんお預かりします。多分そのまま2~3日入院してもらう事になるとは思いますが、このまま様子をみたいのでその様子を聞きにあとでもう一度18時頃にいらして頂く事はできますか?この様子だと急変などが怖いので出来たら来て頂きたいのですが。」

「はい、もちろんです。では、また後程。よろしくお願いします。」

そりゃそうだ、先に来ていた他の患者さん達より優先的に診てもらったんだもの、入院する事も決まったんだし、とりあえず酸素室でゆっくり様子をみて「説明はまた後で聞きに来てください」は普通の事だ、うんうん。って私はその時「ほらね、やっぱり大したことじゃない。だって2~3日で退院できるんだから。」と無理やりそう思い込もうとしたのかショッキングなレントゲンをみて脳がバグったのか分からないけど、「あんな真っ白なレントゲン焦るっつうの。今時のレントゲンはすごいんだわね。昔のとはそりゃ違うか、いやぁビックリした。」って、勝手に楽観的な解釈をしていました。

お医者さん
お医者さん
※呼吸が速い(息が荒い)状態が長く続くと、呼吸困難に陥ったりして命の危険があります。

真っ白なレントゲンの事より、呼吸困難に陥ってしまう前に酸素室で落ち着かせてあげられる事に私は「間に合って良かった」と思いました。

だって、さすけは元気だったから。

バグってるから楽観的に誤変換

そうやって、病院を出たのが15時。

タクシーだと自宅まで40分ですが9,000円くらいかかります。

この子達がいる時は迷わず構わずタクシーのお世話になる私ですが、自分1人の移動でそんな大金を使って何度も躊躇なくタクシーで往復かませるほどセレブではありません。

電車だと1時間半。

一回、家に戻る時間はないけど、ブラブラしている心の余裕はなく、頭の整理をしたくて病院の近くにある癒しの隠れ家的スポットへ行きました。

こちらのオーナーはフェレ飼いさんで、あわよくばちょっとお話しが出来たら良いなぁと思って行ったのだけど、あいにくの不在。(その後18時に戻った病院で会うというミラクルがありました)

友人に「さすけが入院しました」なんて連絡をしながら時間を過ごしました。

からの、「急変」「薬が効かない」「このまま逝ってしまう可能性」

その友人が18時に駆けつけてくれて一緒に先生の話を聞いてくれる事になりました。(友人のかかりつけ医も同じ先生です)

到着するなり「お預かりした直後からさすけちゃん急変しまして」って、ちょっと何を言われているのか分からない。

目の前の酸素室で苦しそうにハァ…ハァ…と体で大きく息をしながらぺったりと横たわっているさすけに、え、何?ちょっとどうしたの?お母さん来ましたよ、起きてこっちを見てくださいな。って頭の中がグルグルグルグル…

先生が何かを説明してくれていましたがグルグルしている頭の中には当然何も入ってこず、ただでも私の「ねぇ、フェレットってこんなに苦しそうな顔して寝ることあるっけ?」に「いや…」って伏し目がちに小さく答えた友人のものすごく困ったような顔だけは覚えています。

グルグルした頭のまま面会時間が終わる帰り際にトイレから出たら先生がそこで私を待っていました。

「先ほどもお伝えしましたが、急変から悪化していくスピードが速すぎるという事が一つ、あと、お薬を追加してもなお注射が効いている様子が今のところ全くないというのが現状です。」

それが何を意味しているのか分からないわけじゃないけど、脳がバグったままの私は多分「?」という顔をしていたのでしょう、先生がはっきり

「正直ちょっと…結構厳しい状態です。このまま戻らないという事も考えられますので、こちらからそういう連絡がいくことも覚悟しておいて頂かないといけなくて。」

入院や手術の同意書を見たことがある方はご存じだと思いますが、同意書にはそういう事が書いてあります。(もちろんサイン済みです。)

これまで何年もずっと入院も大きな手術も何度も何度も何ニョロも何ニョロもお世話になってきていて、そんな風に改めて念を押すように先生から言われたのは初めての事で、なんて返事をしたのか思い出せないけど、「連れて帰ってあげた方が良いって事でしょうか?」みたいなことを聞いたんだと思います。

「こちらの考えとしては…、まだ、このままお家でゆっくり過ごさせてあげて下さいという状況では、まだ無いと思います。とにかく薬の効果さえでてくれれば。今はそれを待っている状況ですので。ただこのままですと正直とても厳しい状況ではあるので。」って、いつもはニコニコしている先生がニコリともニコともせずに言いました。

帰りの電車で「急変ったってその様子を見ていないから私にはまた後でくるねって置いてきた時のさすけのまんまなんだよ。どうしてこんな事になったのかなんでそうなったのか全然分からない。あれだってさ、確かに少し息苦しそうではあったけど寝てるだけって言われたらそうじゃない?違う?私なにかおかしな事言ってる?」って友人に何回言ったか分からないし、友人の返事も覚えていません。

ただ、「あの先生の所でダメだったらどこの病院へ行ってもダメだったんだって言いきれるくらい私は先生を信用してるから変な不安はないよ」に「…そうだな」ってやっぱり困ったような顔をしていた友人の小さな声だけ覚えています。

※急変時の様子はちゃんと説明してもらっています。脳が受け入れを拒絶していただけです。

その夜、夫へ「さすけ死んじゃうかもしれないって、先生に覚悟だけはしておいてくださいって言われた。」と口にした時やっと初めて、さすけが死んでしまうかもしれないということを脳が受け入れたのでしょう。

「預けた時の様子はこうだったんだけど、その後から急に暴れだしたんだって。それは呼吸が苦しいからもがいて暴れるんだって言ってた。酸素室に入っているのにそんななっちゃうのは…」説明しているうちに手が震えだしてスマホを持っていることさえままなくなり途中からスピーカーにして話を続けました。

さすけが死ぬかもしれない

さすけはいつから苦しかったんだろうか

何が原因なんだろうか

私が何かを見落としていたのかもしれない

さすけが死んでしまうかもしれない

さすけは今どうしているのだろうか

大丈夫だよね、大丈夫だよね、、、

ちゃんと眠れたのか全く眠れなかったのかよく分からない状態のまま朝を迎えました。

続き
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後編には、実際の皆さんの経験談を載せさせて頂いています。

1人でも多くの飼い主さんの、1匹でも多くのフェレットの、「お役に立てますように」と皆さんが聞かせてくれた生の声です。ぜひ、続けてお読み頂ければと思います。

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